北緯35度対応の自動星座早見内蔵ウォッチとして発売された、アストロデアウォッチの一番人気モデルです。
時計文字盤の下側の楕円状範囲内で北緯35度での星空をリアルタイム表示するモデルです。 文字盤バックの精緻な星図は、23時間56分4秒の周期で反時計まわりに1回転し、 下側の楕円内に今頭上に見えている星空をリアルタイムで表示します。 普段お使いになられている一般的な星座早見盤の高機能なものが内蔵されていると考えて頂くと良いでしょう。
より高機能のモデルを指向される方は、新南天モデル(南緯35度/北緯35度両半球対応ユニバーサルタイプ。 アストロデアのフラッグシップモデル)もオススメです。
まず、星座盤上に表示されている恒星や星雲星団が、大変見やすくなった印象です。これは、各5版計10版におよぶ印刷版と、印刷工程総数各20前後という、他に類を見ない多色細密印刷技術の素晴らしさゆえでしょう。以前と比べ、ルーペなしでもかなり小さく表示された恒星や星雲星団までその存在が確認できます。また、時刻目盛と針先端部の色が銀から白に変更されたため、時刻も非常に見やすくなりました。
今までとはまったく違う色合いの、明るい星座盤ライトイエローの2モデルが登場しました。このモデルは、天体表示部と時刻の視認性が特に高く感じられます。星座盤上の星座名も読みやすくなりました。
ライトイエローモデルのケースは金メッキ仕上げで、バンドはセンターゾーンが金メッキの2トーン。金メッキ仕上げにも関わらず、5万円以下におさえられたお値段は、かなりお買い得ではないでしょうか。一般的な時計のデザインとしても、非常に美しく、スーツなどのフォーマルな服装から、カジュアルやアウトドアのファッションにも幅広くフィットする印象です。
薄型の球面サファイアガラス(無反射コーティング)を採用したことで、デザインの美しさに磨きがかかり、高級感が高まりました。星座盤のサイズは前回と同じ大きさをキープしながら、スリムなケースデザインを実現したため、付けている時計の大きさをほとんど感じません。新しく採用されたステンレスバンドは、可動範囲が大きく手首によく馴染み、装着感も良いです。
限られた表示スペースの中に科学的視点に立ち極限まで追い求めながら長年かけて完成させた 絶妙なバランス感覚の天体表示機能部はもちろん、その機能を実現させるシチズン独自の専用ムーブメント、 さらにケースからルーペなどの付属品に至るまで、 一般ユーザーはもちろん天体に親しむユーザーの方にも満足していただける仕様にこだわりました。
主な仕様
・ケース、バンド:ステンレス
・風防ガラス:球面サファイアガラス(無反射コーティング)
・防水機能:日常生活用防水(3気圧防水)
・機種:4P97
・時間精度:平均月差±20秒(常温携帯時)
・天体表示基準緯度:北緯35°
・星座盤回転周期:約23時間56分04秒
・月盤回転周期:24時間50分24秒
・星座盤と月盤の回転方向:共に左回転(通常時)
・月齢表示周期:約29.57日
・使用電池:小型銀電池1個 SR626SW
・電池寿命:約3年
・メーカー保証:1年間
・ケース直径:約42.5mm
・ケース厚さ:約10.2mm
・重さ:約105g(バンド調整前)、約54g(オプション革バンド使用時)
・適応サイズ:19.6cmまで(手首周囲)
・その他:ASTRODEAルーペ(×10、PEAK2032)、化粧箱、共通取扱説明書Vol.2&保証書(全52頁)付
高級ルーペの老舗として名高い東海産業株式会社から発売されている 高性能ルーペPEAK2032を同社の協力によりASTRODEAブランドの標準付属品として製作していただきました。 採光部が広く天体表示部全体をカバーする明るい視野スペースは、 正にこの天体ウォッチのために作られた仕様です。
ルーペを知り尽くした拡大率×10で2枚構成による収差の少ない設計は、 一般的な拡大率3倍前後のシングルレンズのものとは細部および視野全体の解像力が全く異なります。 例えば、最小径約0.1mmで表示された恒星のスペクトル識別さえも判別できます。 この高性能ルーペは、1個あると何かと重宝です。 細かいセットや読み取りを必要とするアストロデアウォッチには欠かせません。
このルーペを全ASTRODEAウォッチに標準添付、 特にASTRODEAブランドのルーペはASTRODEA天体ウォッチを購入された方しか持っていないという、 貴重なユーザーの証しでもあります。
ASTRODEA全天ウォッチの特長は、 一般的な星座早見盤と同じ天の北極を回転中心とする表示方式を採用していることです。 星座早見盤を使い慣れている方ならば自動星座早見盤の実用性を直ちに実感されるでしょう。 ここで、星座早見盤の見方をご存知ない方のために説明を加えておきたいと思います。 ASTRODEA全天ウォッチの天体表示部にある楕円状の地平線の内側が現在見えている天球の範囲です。 北を上とした東西の方位記号が通常の地図とは逆の位置関係になっています。 この理由は、ASTRODEA全天ウォッチは地上から空全体を見上げた表示なので、 上から見下ろした地図とは裏返しの関係になるからです。
北天の歪みが少なく、北緯35゚で見られる天球のほぼ全範囲(約98.6%)を表示します。 北緯35゚基準のシングル星座表示で、 北緯35゚および南緯35゚基準のダブル星座表示のASTRODEA新南天ウォッチに比較して南天の歪みは大きくなります。分かりやすい解説が「天体時計の面白さ」に掲載されています。
ASTRODEA全天ウォッチの精密星座盤の表示範囲は、赤緯−55.57゚〜 赤緯+77.06゚で、 実視等級4.8等(変光星は極大等級)以上の明るさの恒星1,056個(0.1等級きざみスペクトル別4色表示)、 星雲星団169個、星座境界線、黄道、天の赤道などが2000.0年分点で表示されています。 星座名の学名略附表示総数は77(Ser2箇所を含む:へび座は2つに分かれている)です。
Aps、Cha、Cir、Cru、Hyi、Men、Mus、Oct、Pav、TrA、Tuc、Volの12星座は、 北緯35゚から見ることができない天球に全て、もしくはほぼ全範囲が含まれるため非表示です。 明るい星の密度が高い天球の南半球部分が星座盤周辺部分に引き伸ばされて表示されているため 全体の恒星分布が均一に近く、方位高度線が地平線の内部のみであり、 華やかなASTRODEA新南天ウォッチに比べて落ち着いた雰囲気の表示面になっています。
ASTRODEA専用ルーペでASTRODEA全天ウォッチの精密星座盤を覗くと多数の細かい図形が目に入ります。 どれだけの位置情報がこの精密星座盤に表示されているかを数えてみると、 多い順に、恒星が1,056個、次いで星雲星団の169個、10分間隔の赤経目盛の144個、 黄道上の各月1日、11日、21日の太陽平均位置(平均的な年の世界時12時基準)が36個、 北極星の赤経マークが6個、天の赤道1個、星座境界線です。 最後の星座境界線はカウントが難しいので除いたとしても、総数1,412個になります。 その一つひとつが意味を持ちます。その他細かな星座盤の表示内容の説明は省略しますが、 例えば恒星の等級スケール部分を星のない部分に配置するなど、 細部にまで入念に検討の上で最適なバランスを目標にデザイン・レイアウトされています。
透明文字板には、真高度−0.57°の大気差を考慮した地平線、最小角度間隔が15° の大気差を補正した方位高度線、高度−18°線、方位記号(N、NE、E、SE、SW、W、NW)、 基準緯度(北緯35°を示す35N)が表示されています。
文字板リングの標準時経度線を基準の年間カレンダー目盛は、 最初に星座盤を合わせるときに星座盤の24時間制の赤経目盛を現在時刻として使用します。 正確に合わせる場合は、標準時経度線との経度差分の時差を入れて合わせ込みます。 基本的な天体情報を含んだASTRODEA全天ウォッチは、 北緯35゚用のベーシックな星座ウォッチとして活用されることでしょう。